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トレチノイン

概要

トレチノイン (tretinoin) はビタミンA誘導体の一種。レチノイン酸(レチン酸とも、英: retinoic acid)のうち、二重結合がすべてトランス型をとった、オール・トランス異性体である(all-trans retinoic acid)。 外用薬はレチノールの 約100倍の薬理作用を持つとされる。軟膏・ジェル・クリームの形態で処方される。もともとニキビ薬として米国で処方されていたものであったが、強力な皮膚のターンオーバー促進作用があり、シワやシミを改善するクリームに配合されることもある。商品名はレチンA やスティーバA。市販品の濃度は 0.01%~0.1% 程度であり、症状や体質に合わせて適切な濃度のものが処方される。濃度が高いほど、クリームが黄味がかった色になる。 個人差はあるが、塗布後、数日以内に皮膚表面の角質の著しい剥離が始まる。これを繰り返すことで、皮膚が徐々に生まれ変わり、ニキビやシミ、シワが改善するとされる。但し、いきなり高濃度のものを塗布すると、体質によっては皮膚への刺激が強すぎ、かえってソバカス等のシミを増やすこともあるので注意が必要である。また、トレチノイン使用中は肌のバリア機能が低下するため、日中は高SPFのサンスクリーンの使用が必須である。 なお、ヒトに対する催奇性は確認されていないが、ラット実験で催奇性が確認されたため、日本の厚生労働省は外用薬としては認可していない(内服薬としては一部の白血病の治療薬として承認されている)。妊娠している女性は使用を控えるべきとされる。 厚生労働省が未認可であるため日本ではまだ市販されていないが、東京大学付属病院など、一部の大学病院や皮膚科・形成外科などで、院内調剤された軟膏の処方を受けることは可能である。比較的簡単に製剤することが可能なため、薬価自体はそれほど高くなく、タイやニュージーランド経由での個人輸入業者も多く存在する。

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