これは違法で、これは合法の違い
健康食品と医薬品の違い
「健康食品」というとおそらく多くの方は、“健康に対する効果”、“病気治療の手助けや予防”などの効果があるのではないかと感覚的に思っているはずです。
また悪質な業者になると、そういった概念通念を利用し、あたかも健康に役立ったり、病気に効くかのような宣伝広告をうたい、さらには「○○の治療に効果がある」「飲めば治る」といった明らかな薬事法違反を行う業者も見受けられます。
今回のコラムでは、健康食品と医薬品について「薬事法」というルールを踏まえてご紹介致します。
薬事法は、そもそも国民の健康を積極的に維持、向上をはかる為の法律ではなく、ニセモノの薬など、国民の健康を害する恐れのあるマイナス面を規制する事が目的としていますので、言い換えるなら悪徳業者を取り締まる為の法律といっても過言ではないでしょう。
健康食品とは
「健康食品」という言葉は、よく見かけると思いますが、実際のところ健康食品についての明確な定義は存在しません。
販売業者が「普通の食品よりも健康に良い」と解釈してその商品を「健康食品」と称して販売しているだけなのです。
例えば・・
- 栄養成分の含有量が多い(栄養価が高い)
- 栄養成分がバランスよく配合されている
- 普通よりも食べやすいので簡単に栄養を摂取できる
- 健康に良いと言われている成分(食材)を使っている
- あまり世間で知られていない成分(食材)
「健康食品」はあくまで「食品」の一つですので、医薬品のような薬効は期待できません。
また、あたかも薬効があり、病気に効くような表現や広告は、薬事法違反になります。
食品の一つである「健康食品」を薬効があり、疾病に効くというイメージを消費者に与えた場合「意図的にニセ医薬品を製造販売」したことになり薬事法違反が成立します。
健康食品が医薬品に該当するケース
「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」(S46薬発476号厚生省薬務局長通知)で示された「医薬品の範囲に関する基準」により、次に該当するものは医薬品と見なされています。
- 専ら医薬品として使用されている成分を含むもの
例えば、アスピリン、抗生物質、センブリ、ゲンノショウコなど。 - 医薬品的な効果効能を標榜したもの
「高血圧に効く」「便秘が治る」「疲労回復に」「食欲増進」「不老長寿」「漢方秘伝」など、疾病の治療や予防を目的とした表現や、身体組織の増強、増進を目的とした表現を標榜したものも医薬品とみなします。 - 医薬品的な形状のもの
アンプルなど。
(平成13年4月1日より栄養機能食品として、錠剤、カプセルの使用が可能になっています) - 医薬品的な用法容量を標榜したもの
「1日2~3回食後に服用」などの表記
健康食品に薬効を標榜して広告、販売したケース
健康食品に薬効を標榜して販売すれば、無承認無許可医薬品を販売したことになり、薬事法第55条第2項に違反します。
また販売をしていなくても広告した場合は、承認前の医薬品の広告を禁止する薬事法第68条に違反します。
その他、健康食品に関する規制、法律
- 食品衛生法
有害な物などが入っていないか。食品としての表示は適切か。 - 栄養改善法
特別用途食品の表示許可上問題がないか。栄養成分表示が適切か。 - 不当景品類及び不当表示防止法
不当な表示がないか。 - 訪問販売等に関する法律
キャッチセールスなど販売方法に問題はないか。 - 計量法
不当な表示等がないか。 - 農林物質の規格化及び品質表示の適正化に関する法律
不当な表示等がないか。
まとめ
健康食品はあくまで補助食品であって、病気の治療をするものではありません。本当に必要かどうかを十分考慮した上で、利用されることをおすすめ致します。


